Peoneyboy

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予言の後、炉火の消える前に

3

 タルタリヤと話をまとめ終え、四人が隣の部屋に戻ってくると、ルージュは「君たち、話は終わったのかい」と尋ねてきた。
「ああ。ルージュさん」タルタリヤはルージュが自身の方を向くまで待った後に続けた。「俺は明日ここを出ていくよ」
 ルージュは目を瞬かせた。タルタリヤの決定に不服を抱いているのか、彼はうなずかない。それでいて、怒りを露にすることもなく、ただ一言「それでいいのかい」ということだけを口にした。
「俺の決定はなにを言われようと揺るがないよ。これは既に俺の中で決めたことなんだ」とタルタリヤは、はっきりと言った。
 二人は無言のまま睨み合う。まるで、先に動いた方が負けという勝負をしているかのようで、彼らは微動だにしなかった。この勝負は、それぞれが持つ主張を相手へ通すためのものだろうと、二人の様子を傍で見ていた子供たちは思った。
 しばらくして、先に動いたのはルージュの方だった。彼は深いため息をついて、しぶしぶと絞り出すかのように言った。「わかったよ。そこまで言うのならば、アヤックスの決定に従おう」
「ありがとう」とタルタリヤが言う。この勝負は、タルタリヤの勝利に終わったようだ。
「はあ……とりあえず、この話はここで終わりだ」ルージュはタルタリヤから子供たちの方へ向き直った。「君たち、魚料理は好きかい?」
「僕たち三人とも魚料理は好きだよ」とリネが答えた。「でも、いったいなぜそんな質問を?」
「今日の夕食に出すメニューの相談さ。アヤックスも魚料理は好きだろう」
「大好物だ」
「なら、ちょうどいい。今朝、僕の友達が魚を持ってきてくれたんだ。彼は魚釣りがうまくてね。たくさん釣れた日は持ってきてくれるんだ」
「その魚をロッキーが調理してくれるということだね」タルタリヤは子供たちの方を見ると、片目を一瞬閉じた。「さっき、言ったことは覚えているだろう」
「ロッキーさんの作る料理が美味しいということでしょうか。あとは、食後に出されるコーヒーティーが好みではないという話もしていました」とリネが言った。
「コーヒーならば、フレミネも飲めなさそうね」とリネットがフレミネの方を見ながら言った。
「コーヒーが嫌いなのかい?」ルージュがフレミネに向かって尋ねる。
 フレミネは首を横に振った。「味が嫌いというわけではないよ。ただ、カップの半分以上を飲むと動悸がして気分が悪くなるから、あまり飲まないようにしているんだ」
「そういうことか。それなら問題ないさ」
「どういうこと?」
「あまり量が飲めないと君が言っているのは、普通のコーヒーのことだろう。ここで食後に出しているのはコーヒーさ。これは、カフェインが苦手でも飲めると思う。どうだろう? 食後に飲んでみるかい」
 フレミネは返答に困り、横目でリネの方を見た。リネはフレミネが助けを求めようとしていることに気づいていないようで、ルージュのことをじっと見つめたままだ。フレミネはコーヒーを飲んでいないのにも関わらず、飲んだときのように動悸がだんだん早くなっていくのを感じた。目線をさまよわせ、開きかけた口を再び閉じ、そしてまた開いた。けれども、ルージュに対するよい断り文句を思いつくことができなかった。
「嫌な思い出があるんだろう。無理して飲まなくてもいい」フレミネに助け舟を出したのはタルタリヤだった。「絶対に飲まなければならないものではないだろう。薬とは違って」
 フレミネはタルタリヤの言ったことに対して同意するように、何度もうなずいた。「ぼくは遠慮しておく」
「なるほど、わかった。君たちはどうする?」とルージュは、リネとリネットの方を見た。
「僕たちはいただきたいです」リネはそう答えた後、リネットの方を見た。「リネットもそれで問題ないよね」
「たまには変わった味のお茶も飲んでみたいから、私も飲んでみる」
「じゃあ、二人の分は用意しよう。そうだ。夕食までは時間があるから、君たちに今晩使ってもらう部屋に案内しよう」
 ルージュはそう言うと、子供たち後ろに立つタルタリヤの方を見た。気のせいであるかもしれないが、その視線は先ほど子供たちを見つめていたものよりずっと鋭いもののようだと子供たちは思った。
「アヤックス、二階の奥の部屋にこの子たちを案内してくれるかい?」
「ああ、案内するよ」
 そう言うと、タルタリヤはこの家に入ってきた方とは反対側の、部屋の奥の方に向かって歩き出した。そして、「こっちだ」と子供たちを手招いた。

 夕食の後(もちろん、リネとリネットはコーヒーティーを飲み終わった後)、子供たちは用意された二階の奥の部屋でそれぞれのベットを使って眠りについた。タルタリヤを探すための調査で疲れていたのか、子供たちが深い眠りに入るまでにはそう時間はかからなかった。そのまま朝まで眠りから目覚めることはないかのように思われたが――そのくらい、リラックスした状態にあったのだ――フレミネだけは、そのようにいかなかった。
 事が起きたのは、さらに夜も更け、朝といえる時間がだいぶ近づきつつあったときのことである。フレミネは一階から聞こえてきた物音により、唐突に夢の世界から現実へ戻された。今は何時だろう、と思いながらゆっくりと身を起こす。階下からは、扉を開けたときのような蝶番の軋む音がした後で、なにかを話しているような声が聞こえてくる。もちろん、ひとりごとなどではなく、複数人が話す声だ。どうやら訪問者がいるようだ。
 フレミネはベッドの下に置いてあった靴を履くと、そっとベッドから降りた。窓から見える空は人々が起き出す時間にはまだ遠く、訪問者がくるような時間帯であるとは到底思えない。ルージュたちの友人が訪ねてきているだけならばよいのだが、フレミネにはそのように感じられなかった。これは、勘のようなものだ。
 階下へ音が響かないよう、ゆっくりと床の上を歩く。リネとリネットは寝ているのだろうかと、フレミネは二人の様子を見にいった。二人はフレミネよりも物音に敏感で、だから目を覚ましているのではないだろうかと思ったのだ。
「リネ、リネット、起きている?」とフレミネは、リネとリネットが寝ているベッドの近くまでいくと、小声で呼びかけた。
 二人から反応は返ってこなかった。耳をすますと、彼らが眠るそれぞれのベッドからは、微かに寝息のようなものが聞こえてくる。フレミネは妙な胸騒ぎを感じた。リネとリネットがここまで深く眠るなんて、任務中には滅多にないことだったからだ。
 フレミネはリネとリネットを起こすことは一旦諦め、階下の様子を伺おうと部屋の扉を静かに開けた。慎重に、階段の隙間から一階の様子を伺う。記憶喪失のタルタリヤを連れてフォンテーヌ廷へ戻らねばならない以上、こっそりこの家から抜け出すことはできない。だから、フレミネたちを招き入れた、一見すると善良な人たちがなにをしようとしているのか見極める必要があった。得た情報を使ってうまい身の振り方を考え、行動する。元々、明日にはここを出ていくつもりだったのだし、半日程度の時間、友好関係を保てれば問題ないはずだ。
 話し声はどうやら、一階の玄関を入ってすぐの部屋から聞こえてくるようだった。フレミネは階段を降りると、話し声のする部屋へつながる扉を少しだけ開け、中の様子を覗き見た。部屋には、男が三人いる。ルージュ、ロッキー、あとは見知らぬ男がひとりだ。
「今日の夕方に来た子供たちは、二階でぐっすり眠っているよ。ひとりだけ不安はあるけれども」とルージュが言った。
「飲ませられなかったのか?」と見知らぬ男が返す。
「ああ。どうやら、コーヒーの類が苦手なようでね」
「あの、アヤックスという男も相変わらずか」
「そうだね。一切、口にしない」
「よく見ておく必要があるな」見知らぬ男は、ロッキーの方を見た。
「もちろんです」ロッキーはうなずいた。「アヤックスも、その子も、ちゃんと私が見張っておきますよ。あなたたちは心おきなく予定通りに実行してください」
「助かるよ」とルージュは言い、フレミネが覗き見するのに使っているのでも、タルタリヤが使っている部屋へつながるのでもない、残るもうひとつの扉を見た。
 それを合図とするかのように、ルージュが目線をやっていた扉が勢いよく開いた。部屋の中から出てきたのは茶髪の青と金髪の青年で、茶髪の方は右手でなにかを床に引きずっていた。
「どうだ?」とルージュが入ってきた二人の青年に向かって問いかけた。
「だめだ、アニキ。こいつは同じことしか言わない。自分の置かれている立場がどうやらわかっていないようだ」
 茶髪の青年はそう言うと右手で引きずっていたものをさらに強い力で引っ張り上げ、ルージュたちの集まる部屋の床へ乱雑に放り投げた。青年の引きずっていたものが部屋の明かりに照らされ、フレミネのいる位置からでも見えるようになる。それは、手足を縄で拘束されただった。
「まあ、予想していた通りのことだ。そうだろう、アトーズ」ルージュは腕を組み、冷たい声で床に転がる人を見下ろしながら言った。
「そうだね。彼にとって、娘や孫はただの金稼ぎの道具としてしか映っていないのだろう。今も、昔もね」フレミネがこの部屋を覗き始めたときにいた三人のうちの、知らない顔の男は答える。「オータムに対し、申し訳ないという気持ちは一切ないことが見受けられる。その証拠に、彼は『正義の使者』をそそのかして利用し、我々から逃げようとしたのだよ」
「なるほど。どうやら、ブノワさんはもっと痛い目にあいたいみたいだ」
 ルージュがそう言うと、床に転がっているが、うめき声を上げた。よく見ると、彼は口を塞がれているようで、そのためフレミネの理解できるような単語を発言したくともできないようであった。
「あなたたちの言うことには同意しますが、実際に実行へ移すことはできませんよ」ロッキーが横からなだめるように言った。「ブノワさんがここに来てから三日が経ちます。そろそろ、警察隊に勘づかれそうな頃合いです――もう、潮時でしょう。予定を変更すべきではありません」
「わかっている」ルージュはそう言うと、アトーズと呼ばれた男の方を振り向いた。「ところで、オータムは?」
「彼女はここに来ない。今日、実行することを彼女には言ってないんだ。オータムは優しいから、ブノワさんのことを恨んではいるが、実際に行動へ移すことを躊躇しているように見受けられたのでね。これまで彼女はブノワさんにたくさん苦しめられてきたんだ。これ以上、苦しめさせるわけにはいかない」
「では、面子は揃ったということかな」
 ルージュはそう言うと、茶髪の青年と金髪の青年に目配せをした。合図に従って、二人の青年はブノワと呼ばれた床に転がっている人物の腕を左右からそれぞれ引っ張り上げ、立ち上がらせた。
「さあ、行こう」とルージュは言った。
 ロッキーを除いた他の人物が玄関の方に向かっていく。扉の蝶番の軋むような音がして玄関扉が開かれ、一行は外に出ていった。ブノワはうめき声を上げてなかなか前に進もうとしなかったが、二人の青年に強い力で引っ張られ(壁にブノワの身体のぶつかった音がしたことからフレミネはそのように思った)、無理矢理外に出される。再び蝶番の音が聞こえた後、辺りは静かになった。
 部屋に残されたロッキーは大きく息を吐くと、近くにあった椅子へ座った。前にあるテーブルへ肘をつき、手を組んでその上に額を載せる。フレミネからは顔の様子がはっきりと見えなかったが、神経を研ぎ澄ませフレミネを含めた二階にいる子供たちや、隣の部屋にいるタルタリヤの動向を察知しようとする姿勢であることは容易に想像できた。
 まずい、とフレミネは思った。先ほどの様子からいって、ルージュやロッキーたちは一般人ではないことが明白だ。そんな人物のうちひとりがフレミネたちを見張っている。二階へ戻ろうにも、動いたときにたてる微かな物音にも気づかれてしまいそうだったし、今まで覗いていた部屋に出ていき、ロッキーのことをうまく言いくるめられる自信もフレミネにはなかった。
 フレミネが次の行動を決めあぐねていると、突然、ロッキーが顔を上げた。そして、ゆっくりと椅子から立ち上がる。フレミネは息を呑んだ。はっきりいって、生きた心地がしなかった。フレミネは周囲を見渡し、相手を迎え撃つシミュレーションを頭の中で行う。ロッキーは一般的な成人男性より体格がいいから、正面から向かっていっても勝率は低いであろう。少々、不公平かもしれないが、勝つためには不意をつく必要がある。
 フレミネは足に力を入れ、すぐに走り出せる体勢をとった。しかし結論としては、ロッキーはフレミネのいる扉の方に来なかった。彼は椅子から立ち上がった後、タルタリヤの使っている部屋の方へ近づいていったのだ。
 ロッキーがタルタリヤの部屋の扉から二メートルくらいの位置に立つと、まるでそのことを待ち構えてでもいたように、ちょうどよく扉がタルタリヤの部屋の方から開かれた。目を擦りながら、半ば寝ているかのような様子のタルタリヤが出てくる。
「こんな時間にどうしたんです?」とロッキーが言った。
「話し声のようなものが聞こえて、目が覚めたんだ」タルタリヤは大きな欠伸をした。「ルージュと話していたのかい?」
「いや、ルージュのことを友人が誘いに来たのです。話し声というのはそれでしょう」
「こんな時間に?」
「魚釣りに行かないかという誘いでしたからね。この時間帯ではないと、なかなか釣れない魚を狙いにいくそうです」
「なるほど」とタルタリヤは言った。
 ロッキーはなにかを確認するように周囲を素早く一周見渡した後、顔に笑みを浮かべて言った。「気分が落ち着く茶を淹れましょう」
 ロッキーはそう言うなりすぐ、キッチンがある部屋の方を振り向き歩き出す。タルタリヤは歩き出したロッキーの後をついていった。
「それって、コーヒーティーとは違うお茶だよね?」とタルタリヤは足を止めないまま、ロッキーに尋ねた。
「違うお茶です」
「そんなものがあるんだね。それなら夕食の後、コーヒーティーの代わりにそいつを出してくれてもいいじゃないか」
 ロッキーとタルタリヤは会話を交わしながら、キッチンがある部屋に入っていく。完全に彼らの姿が見えなくなったことを確認すると、フレミネはその場に立ち上がった。そして、音をたてぬよう静かに玄関扉まで近づくと扉を開け、外に出たのだった。

 外に出ると、フレミネは辺りを見回した。
 目当てのものを探すのにそれほど時間はかからなかった。探し出してから十秒も経たないうちに、近くにある小高い丘へ登っていく途中の、複数人の影が目に入る。フレミネは、足音をたてぬようにその影たちへ近づいていった。そして、ある程度の距離まで近づくと(ちょうど、会話がなんとか聞き取れるような距離だ)、その距離を保ちつつ草むらに身を隠しながら彼らの後をつけていった。
 注意をはらい、タイミングを見計らって移動する。一行の動きを観察しながら、フレミネはブノワの歩き方はまるで処刑台の上に向かう死刑囚のようであるな、と思った。ブノワの歩む足は重く、これ以上進みたくないのだという感じがする。時折、完全に歩みを止めてしまうことも原因のひとつだろう。そうなってしまったときは、ブノワの腕を両側からそれぞれ抱えている茶髪の青年と金髪の青年が腕を前に引っ張り、歩みを再開させる。歩みを止めることは、ブノワに許されていないようだった。
 そうして時間をかけ、とうとう丘の頂上の端に辿りつく。
 ブノワはそれ以上前に進めなかった。そこは切り立った崖になっていて、数歩前に進めば転落してしまうからだろう。地面から丘の頂上まではそれなりの高さがあるように見えるから、落ちたらそれこそ命へ関わる事態になってしまう。
 両脇にいた二人の青年がブノワの腕を離す。そして、金髪の方は、ブノワの口を塞いでいたロープを懐から出したナイフで切り取った。
「なにか言い残すことはありますか?」とアトーズがブノワに向かって問いかけた。
「愚かな者たちめ」ブノワは怒りを滲ませつつ言った。「こんなことをしても君たちの得になることはなにもない。むしろ、損をするだけだ。犯罪者として警察隊から追われることになるのだぞ」
「あいにく、既に我々は犯罪者でありますからね。多少、罪が増えたところで気になりませんよ。それにあなたは、本音ではそのように思っていないでしょう。耳ではなく頭で聞くと、まるで違うことをあなたは言っています」とルージュが後ろから言った。
「なるほど。本当はなにを言っているんだい」とアトーズがルージュの方を振り返って尋ねる。
こんなことをしても君たちの得になることはなにもないオータムのために君たちは人殺しに手を染めるのかむしろ、損をするだけだ理解できない犯罪者として警察隊から追われることになるのだぞ実際には手にかけずとも、私を始末したことにしてしまえばいい
 アトーズは再びブノワの方に向き直った。「オータムのことをまだそのように言うとはね。あなたは救いようがありません。我々がこれから成すことは、やはり、やらねばならないことのようです」
 アトーズはポケットからナイフを取り出すと、ブノワに切っ先を向けた。そのまま一歩、二歩と近づいていく。ブノワは後ずさった。背後は崖だから、それほど後退できる余裕はない。
「待ってくれ」とブノワは叫んだ。「やめてくれ、お願いだ。後ろにいる君たちも、彼を止めてくれないか」
 ブノワの懇願にも関わらず、アトーズの背後にいる金髪の青年と茶髪の青年、さらにはルージュも目の前の崖に追い詰められた人物のことを無表情のまま、ただ見つめるだけだった。まるで、道端に落ちたごみを見るかのような、そんな表情だった。
 ブノワは絶望の表情を浮かべた。そして、一歩後ろに下がり――もうこれ以上下がる余裕はなかった――前からくるナイフを持った男と高所からの落下を天秤にでもかけたのだろうか、ブノワは咄嗟に崖の方に顔を向けるとそのまま身を投げ出した。
 岩になにかが擦れるような音がした後、重い音がひとつ聞こえてくる。アトーズはナイフを下ろすと、崖の下を慎重に覗き込んだ。
「どうだ?」とルージュが言った。
「ここからだと木が邪魔してよく見えないな」とアトーズが答える。
「ブルー、ブロン、ブノワさんの様子を見てきてくれないか」ルージュは茶髪の青年と金髪の青年の方を見た。「後始末を開始してよいか判断できないからね」
 二人の青年はうなずき、後ろを向いてこの場を走り去っていこうとする。
「ああ、そうだ」なにかを思い出したような声をアトーズが上げた。二人の青年は足を止め、アトーズの方を見る。「、こんな時間にどうしたのかな」
 その場にいた者たちが全員アトーズの視線の先を見た。フレミネは、急激に心臓の鼓動が激しくなるのを感じた。頭が真っ白になり、なにも考えることができない。
 なぜなら、四人の視線がフレミネの元に集まっていたからである。


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