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No.88

夜空さんの感想・レビュー『スメラミシング』
今年読んだ本の中で一番良かったものかもしれない。収録されている短編の中で特に好きだな、となったものについて感想を書く。

『七十人の翻訳者たち』
紀元前の時間軸と2036年のシーンが交互に語られる。これらがどう関わるのか、とてもわくわくして一気に読んでしまった。最後のシーンには驚かされた。読み始めのうちはそんな気はしなかったが、読了後はすごくSFだ!と感激した話だった。何度でも読み返したいくらい好き。

『スメラミシング』
表題作。イソギンチャク@白昼夢さんの陰謀論について語る台詞で一気に話に惹き込まれた。この話も、二つの視点が交互に出てくるのだが、私の察しが悪いのもあったのかもしれないが、最初、「僕」と「私」は同一人物だと思っていた。でも、それが違うということがラストシーンでわかってとても驚かされた。スメラミシングとはどういう存在だったのか、それが最後の最後でわかるというというのが素晴らしい構成だな、と思った。

『ちょっとした奇跡』
未来の、自転が止まったあとの地球を舞台にしたSF。世界観がとにかく好き。主人公であるマオという少年から、定められたルールに則って船の中で生活するクルーの様子が淡々と語られるのが、その現代人からすれば奇妙な生活が、この世界では当たり前とされていることなのだと実感させられた。そんなマオがちょっとした奇跡に遭遇して物語は終わる。彼のその後について、幸せであれと願わずにはいられない。畳む


ここでは書き足りないくらい、すごく好きな本だったので、テーマについて興味のある方は是非読んでみてほしいです!
特に「七十人の翻訳者たち」が好きで、こういう物語に出会うために自分は読書をしているんだな、ということを再認識しました。
#ブクログ

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